除菌することで、さまざまな病気を予防できるのだとすれば、メリットしか注目されないのも自然なことですよね。しかし実際には副作用というデメリットもあると考えられています。除菌をするべきかどうか判断する際の材料として、その実態を学んでおく必要があります。体内の除菌には、強い抗生物質の服用が必要なため、必ずと言っていいほど副作用が生じます。抗生物質は腸まで届き、腸内細菌を攻撃することは間違いありません。腸には様々な菌が存在しており、それらの全容は解明されていませんが、健康に寄与している菌が含まれることは分かっています。一部の菌は消化吸収をサポートしていますし、免疫システムの一翼を担っています。中にはビタミンの合成にまで関与している菌もあります。抗生物質はそれらの菌まで除菌してしまうと言え、服用には慎重になるべきと言えるでしょう。
除菌療法のデメリットは、腸内細菌の死滅に留まりません。ピロリ菌を保有することのメリットが消失することもまた、デメリットと言えるのです。ではピロリ菌のメリットとは何でしょうか。実はピロリ菌には胃液分泌を抑制する働きがあります。そもそもピロリ菌は昔から、日本人の胃に常在菌として住み続けてきました。これは免疫システムが、ピロリ菌を異物とは認識してこなかったことを意味しています。つまり身体のバランスをとる上で、ピロリ菌の活躍が欠かせないと判断しているわけです。実際、ピロリ菌が胃液分泌を抑制することで、あるメリットが発生しています。それは、食道炎の予防です。胃液は分泌量が多くなると、寝ている最中に食道に向かって流れ出てしまいます。胃液の酸の強さに耐えられるのは胃だけですから、食道は胃液によって荒らされてしまいます。これがいわゆる逆流性食道炎と呼ばれる現象で、この炎症が慢性化すると、食道がんのリスクが高まってしまいます。つまりピロリ菌は食道がんの予防に貢献していたわけです。

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